鳳来寺と東照宮

古代山岳修験道のメッカとして、また真言宗五智教団の本山として、信仰を集め続けてきた鳳来寺山。
そこにはたくさんの伝説と歴史が眠っています。
(写真は鳳来町自観光協会制作「ほうらい観光ガイド」より転載させて頂きました)


険しい岩肌。数十メートルの絶壁。そびえる奇岩。
この峻厳な姿が、「神々の住む山」と して信仰を集めたゆえんでしょう。
鳳来寺山は大宝3年(703年)に利修仙人が開山した山。つまりは飛鳥時代から信仰されてきた霊山ですが、開山以前から山岳修験道のメッカだったという説もあります。

また山中には多様な薬草が自生しており、修行僧たちがその薬効を麓の村々に広めたのだとか。

山麓から中腹の鳳来寺まで、樹齢数百年の杉木立の中を、日本で三番目に多い1425段の石段が続きます。
急がずあわてず、ゆっくりと一段ずつ踏みしめながら登ってみてください。山の霊気がじんわりと身体に染み入ってくるような気がしますから。

 

鳳来寺は真言宗五智教団の本山。利修仙人の作と伝えられる薬師如来が本尊です。
また松平広平と於大の方が鳳来寺の峯薬師如来に子授けを祈願し、家康が誕生したとか。 この縁起によって鳳来寺は幕府の厚い保護を受けました。

家康と鳳来寺の関係を知った3代将軍家光は、報恩のために東照宮を建築。4代将軍家綱の時代に完成しました。日光・久能山とともに三東照宮と呼ばれています。

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