謎の利修仙人

鳳来寺に伝わる伝説の中で、一番面白いのはこの利修仙人かもしれません。
おとぎ話と決め込んでしまわずに、ちょっと調べてみませんか?
(写真は鳳来町自観光協会制作「ほうらい観光ガイド」より転載させて頂きました)


利修仙人は570年4月7日、山城の国(京都と奈良の間)に生まれたと言われます。また修験道の開祖である役行者の血縁だったという伝説も。

さてこの利修仙人、鳳来寺山の木の祠の中に住み、鳳凰や竜と仲良くしながら修行を続けていたらしいのですが、なぜか655年に(計算すると85歳の時!)百済へ渡り修業。
さらに672年には都へ出向き、17日間祈祷を続けて天皇の病気を治療。大変に喜ばれた天皇が、仙人の願いを聞き入れ寺を建立。仙人が鳳凰に乗っていたことから、鳳来寺山という名前になったとのこと。また703年には聖武天皇の病気を治し、光明皇后より額を授けられています。実にこのとき163歳。

仙人は地元で悪さを働いていた三匹の鬼を改心させ、従者として従えていたそうですが、878年、308歳で亡くなる際、この三匹の鬼たちも仙人を慕って供をしたのだとか。その鬼の首は鳳来寺本堂の下に封じられたと伝えられます。首をはねられ地に埋められた3匹の鬼の供養に、寺の僧と村人が踊った田楽が、いまも地元には伝えられています。

(写真は利修仙人の祠)

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